ビジネス教養

2008/05/07

経営計数はビジネスの常識です

≪計数リテラシーでビジネスに差がつく時代だ!≫
  
  
会社の目的は、社会的貢献による企業価値の向上と、社員・株主などへの成果還元であって、数字それ自体ではありません。  
  しかし、計画の数字(予算)や統制のための数字(決算)を無視すれば、経営は成り立たないでしょう。
  会社の数字は、この目的を効果的に実現するのに欠かせない、大切なビジネス・ツール(道具)なのです。
 
  *計数リテラシー: 計数を読み解く力、理解し使いこなす能力

≪計数データで評価し、すばやく意思決定をする≫

  ・数字は経営の羅針盤、
  ・計数は万人共通の言語、
  ・経営者、管理者は数字で社員に語りかけよう!

 
ビジネス・スキルの三点セットといえば、パソコンと外国語、そして鋭い計数感覚といえるでしょう。 
  ビジネスマンは、客観的な数字で正確に判断し、機敏に行動しなければなりません。 
  数字は経営の羅針盤、計数は万人共通の言語です。おたがいに数字で語り合うことが大切なのです。


≪計数感覚を磨くねらいは三つ≫


  一つは、マネジメント(経営管理)能力を高める、 
  二つは、効率的かつ効果的な経営を追求する、
そして
  三つは、新しいビジネス展開を自分の頭で考えるためです。 
 そこで初心者向けに、経営数字に強くなるポイントをご紹介したいと思います。

2008/05/14

計数感覚を磨くポイント

[計数感覚を磨くポイント7カ条]

これはおもに、中小企業へのアドバイスです。

食わず嫌いと同じく、最初から数字は苦手というビジネスマンが多いようです。

しかし、お金の計算ができる人なら、P/L(損益計算書)もB/S(貸借対照表)も十分読めるはずです。大事なことは読み慣れることでしょう。

勘定あって銭足らずにならないために、計数を使いこなす技(わざ)を身につけましょう。

①経営者は百万か千万単位、部課長は十万か百万単位で、頭から3~4ケタの数字をつかもう。ケタ取りで人の職位と器(うつわ)がわかる。

②決算書類は大きな数字だけを、下から上へと読もう。

P/LもB/Sも主要な数字は五つしかない。

③分析比率は数字の意味をよく考えよう。「別れの涙を分析すれば、水素と酸素でただの水」では困る。背後にある喜怒哀楽の感情まで掘り下げなければ、真の分析とはいえない。

④二つ以上の比率を組み合わせれば、分析の自社ノウハウができる。比率を分数形式に直して考えると、意外な着想が思い浮かぶ。

⑤経営の始末は分析でつけるが、分析結果は次の計画に必ず生かそう。

⑥社内に目標数字を示して実績対比をしよう。利益責任と成果配分を統合すれば自主管理ができる。

⑦計数は経営の羅針盤、数字は万人共通の言語だ。経営者は数字で社員に語りかけよう。

伸びる会社の分析ポイント

[伸びる会社の分析ポイント7カ条]

いくら利益が出ても、税金、配当金、役員賞与などの社外流出が大きければ、自己資本は増えません。

伸びる会社にはフロー重視型と、社内留保を厚くするストック重視型とがあります。

不確実な環境への対応や企業の社会的責任の能力を考えると、一定の成長段階を経た後はストックを重視すべきでしょう。

①赤字決算でも伸びる会社がある。利益を超える減価償却費や引当金、準備金などで内部留保を積み増す経営である。

②今何が売れるかではなく、今何をお客が欲しているかを考える経営者は、会社を伸ばす。

③売上高利益率と資本回転率は、経験則からすると二律背反の関係が濃い。売上高の伸長率より、資本の増加率を抑える経営に軍配はあがる。

④会社の成長を計る尺度は種々あるが、最終的には自己資本比率の向上だろう。資本の蓄積がない会社は、前へ進むことはできない。

⑤貸借対照表(B/L)が読める社長は、経営の舵取りがうまい。儲けの勘定だけでなく、資金繰りの管理ができるからである。

⑥人を育て組織を動かす社長は経営がうまい。自分ひとりがやれる能力の限界を知っているからである。

⑦楽観と悲観の両面から経営計画を練ることが大切である。適正利益の追求と、リスクの回避がともに不可欠だからである。

危ない会社の分析ポイント

[危ない会社の分析ポイント7カ条]

 赤字が出ても、会社はすぐに破綻するわけではありません。どん底から這いあがり、成功した経営者は少なくないのです。

 幾多の苦難に耐え捲土重来を期すプロ根性が、再生を可能にしたといえるでしょう。

しかし、最初の峠はまず損益分岐点ですから、歯を食いしばってもこれを超えなければなりません。

社員とその家族、多くの取引先に迷惑をかける前に、改革改善を断行する勇気が必要なのです。

①赤字決算を3年以上も放置すれば会社は危ない。原因を突きとめ、直ちに大手術を決断しなければならない。

②借金が月商の6ヵ月分もある会社は、倒産街道を走っているも同然だ。社内に危機意識を訴え、早めに打開策を打つことが肝心である。

③放漫経営で増えるのが在庫と売掛金、やがて借入れは限度に達して手形乱発となる。転ばぬ先の杖でここを厳しく管理しよう。

④仮払金、前払金、貸付金と棚卸資産、老朽設備は不良資産が多い。実態を正確につかむことが改善への第一歩である。

⑤薄利多売の経営はいずれ壁につき当たる。適正利益(満足水準の利益)の確保があるべき経営の姿といえる。

⑥労働分配率が60%を超えると、一般に経営は赤字に転落するケースが多い。人件費削減は難しいから、まず付加価値拡大に向けて全力投球をしよう。

⑦うまくいかない原因をすべて他に求め、自ら反省することのない経営者は救いようがない。

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