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自己紹介文

Mr.Ken HIRANO


≪ヤング・ライフ≫


◎親元を離れ信州松本へ集団疎開

 32年東京生まれ。終戦前年の44年、世田谷区三宿小学校(当時は国民学校)6年生のとき、長野県松本市郊外の里山辺温泉へ学童疎開。


 疎開先では、300名くらいの児童が40~50人づつ各温泉旅館に分かれて寝食をともにしました。
 担任の教員と保母さんが数人、そして旅館主家族と従業員が親代わりとなり、毎日暖かく生活の面倒をみてくれました。

 勉強は地元の学校ではなく、おなじ学年の児童が宿舎内に集まって1日数時間の座学だけ。それも毎日ではなく、まともに教科書を手にして学習した記憶はほとんどありません。


 食事の後片付けから食器洗い、衣類の洗濯、寝具の始末まで、身の回りのことはすべて自分達で毎日行いました。子供ながら自立心と忍耐力が自然と身につき、その後の人格形成につながったと思います。


 翌45年2月末、東京は1メートルを超える大雪の降り積もるなか、米軍機の空襲を避けながら、中央線の鈍行列車で疎開先の松本からから帰京。渋谷駅から玉電の線路上を雪をかき分けて、三宿の学校まで夢中で歩きました。
 早く家に戻って家族に会いたい。胸中は溢れる思いで、旅の疲れも凍える手足もすっかり忘れていたようです。


 小学5~6年のときの担任M先生は人間味あふれる行動派で、授業の始めにはかならず欠席した生徒の安否をあれこれ気遣っていました。
 美人のお嫁さんを迎えたときは、ルンルン気分でわれわれ児童数人が引越しのお手伝い。下馬から三宿のお宅まで大八車を引いて家財道具を運び、お菓子を沢山もらったのも懐かしく楽しい思い出です。
 なにしろ、食べものに飢えていた戦時中のことですから。


 休日には先生に誘われ、級友二人と後楽園球場へ都市対抗野球を見に行ったこともあります。M先生は岐阜県出身でしたから、岐阜代表の大日本土木チームを応援するためでした。
 試合終了後、周りの観客に合わせて座布団をグランドに投げようとしたら、先生から大声でマナーを守るよう厳しくしかられたことをよく覚えています。


◎敗戦間際の混乱で中学は無試験入学


 同年4月、敗戦直前の混乱で都立千歳中学校へ無試験入学。その日から毎日日記を書くことが条件でした。


 学校では、つかの間の軍事教練で上級生にしごかれました。敵機襲来の警戒警報が発令されて下校する途中、下高井戸の玉電線路脇でグラマン・ロッキード戦闘機の機銃掃射を受けた恐ろしい体験は、今でもはっきり覚えています。


 中学1年のスパルタ訓練が始まって数ヶ月後の8月15日正午、ラジオの玉音放送(昭和天皇による終戦の詔勅)を聞いて敗戦。
 戦時中の張り詰めた空気が一瞬に解け、頭の中は真っ白になりました。何しろそれまでは、熱烈な軍国少年だったわけですから。
 

 やがて進駐軍GIが本土へ上陸。マッカーサー元帥が小粋なパイプ姿で厚木飛行場に降り立ち、日本は軍国主義から民主主義へ180度転換したのです。


 中学2年生のとき、英語学習誌(旺文社刊)の記事に触発されて、つたない英語で日記を書き始めました。例文の掲載が多い「クラウン英和辞典」(岡倉版?)を片手に、英語に親しみ次第に好きになっていったようです。


◎自ら調べ自分の頭で考える習慣を体得


 武蔵高校の入試では、国語のテストに日本国憲法前文から漢字の読み書きが出題。その当時”やさしい憲法の話し”という副読本を熟読していたので、ほとんど正解できたと思います。


 この学校の魅力的な先生方とユニークな授業風景は、今でもはっきり思い出すことができます。
 入学早々、若菜集(島崎藤村)と万葉集の情熱的な名講義に感銘した国語のM先生。夏休みには「歎異抄」やゲーテ「ファウスト物語」(茅野蕭々翻案)の読書感想文が宿題に出ました。


 L.ハーン、ホーソン、A.ビアスなどの英文テキストを、授業中に一言半句も聞き漏らすまいと熟読した英語のY先生(後に東京医科歯科大名誉教授、教員を差別するとして叙勲を辞退)。重要な慣用句集などはプリントを何枚も配り、授業時間の不足を補ってくれました。


 東洋史の幅広い薀蓄に驚嘆させられた博覧強記のM先生(後に金沢大名誉教授)ほか、尊敬すべき先生方に大いに触発され、勉学の面白さと考えることの大切さを知ることができました。


◎よく学び?働き遊んで浩然の気を養う


 東京外国語大学の入試では、緊張のあまり答案に受験番号と名前を書き忘れてしまいました。着席順に回収されたのが幸い、すぐに判明して難を逃れたのです。
 没にならず合格できたのは、幸運の巡り合わせでしょうか。


 国立大の授業料はこの年から年6千円に値上げ。前年度までは3千6百円でしたから、同じクラスに授業料の安い留年組みがおおらかに混在していました。


 在学中は図書館と学生食堂に入り浸り、時間に束縛されない悠々楽々ムードを満喫。自由奔放に友と語り合い、浩然の気を養うことができた青春時代です。
 ただし、今となって悔やまれるのは、実務肌の立派なK先生がいたのに簿記会計論の授業を受けておけばよかったことです。


 また学生時代は、いろいろなアルバイトと奨学金でしっかり収入を確保。家庭教師や塾の英語講師、弁護士の書生、補助教材や英字新聞のセールスからビルの窓拭きまでして稼ぎまくりました。就職当初は、かえって身入りが減り当惑したほどで、懐かしい思い出はつきません
 それでも専攻科目と一般教養、教職科目などあわせて191単位を取り、遅滞なく56年に卒業しました。


≪キャリアー≫


・その後貿易会社の経営をへて、76~04年まで28年間経営コンサルタント(中小企業診断士)として活躍。
 中小企業の経営相談や計数管理セミナー、商店街活性化および商業再開発の調査企画などに従事。


・東京都中野・杉並・世田谷各区および東大和市、川崎市などの地域商業振興プランを策定。
 新潟市、結城市、尾道市など中心商業地再開発のための調査立案。


・その間、中野区商工相談員、川崎商工会議所専門相談員、(社)日本フランチャイズチェーン協会および亜細亜大学短大学部講師などを歴任。


<昭和63年 (社)中小企業診断協会会長表彰>、
<平成5年 東京都労働経済局長感謝状>、
<平成10年 通産省(現経産省)関東通産局長表彰>、
<平成14年 東京都中野区長より感謝状>

≪業務実績≫


1.商店街活性化事業


・1984(昭和59~62年) 中野区商店街活性化ひまわり構想策定 中野区商店街コミュニティ推進協議会


・1988(昭和63年) 大型店出店後の周辺商店街への影響調査 東京都商工会連合会


・1989(平成元年)中野駅南口および薬師銀座商店街(振)商業環境基礎調査 中野区コミュニティ商店街事業


・1989(平成元年~2年)世田谷区産業活性化プラン策定事業(商業部会) 世田谷区


・1990(平成2年)中野ブロードウェイ商店街(振)商業環境調査 中野区コミュニティ商店街事業


・1990(平成2年)西武井荻商店街(振)商業環境調査 杉並区アメニティ商店街事業


・1991(平成3年)中野サンモール商店街(振)活性化構想策定 平成3年基礎調査、平成4年東京都中小企業振興公社助成


・1992(平成4年)川崎市地区・近隣型商店街活性化プラン策定事業委員、川崎商工会議所


・1993(平成5年)方南町商店街(振)商業環境調査、杉並区アメニティ商店街事業


・1996(平成8年)家政銀座商店街(振)商業環境調査、中野区コミュニティ商店街事業

2.商業調査・企画業務


・1983(昭和58年) 新潟市プラーカ新潟SC建設・調査企画 新潟駅南開発公社


・1984(昭和59年)結城市ポンテ結城SC地元テナント出店指導


・1985(昭和)60年)新潟市とやのタウン活性化診断


・1986(昭和61年) ジャスコ戸田SC商業開発・調査企画


・1986(昭和61~平成元年)東大和市地域ビジョン・商業ビジョン策定 東大和市商工会・策定委員


・1987(昭和62年)World Square SC,Sydney商業調査・企画


・1990(平成2年) 尾道駅周辺整備・商業調査企画


・1991(平成3年) 東久留米駅周辺整備・商業調査 東久留米市商工会

3.経営管理セミナー実施


 (社)日本FCチェーン協会など業界団体ほか各地の自治体、商工会議所・商工会等で多数実施(テーマはおもに経営分析の進め方、経営計画の立て方および地域活性化の方策など)

≪著書および出版社≫


・1986年9月(昭和61年)『経営分析すらすらシート』、 中経出版


・1988年4月(昭和63年)『損得分岐点すらすらシート』、中経出版


・1990年2月(平成2年)『ビジネス企画を成功させる実行シート』、中経出版


・1990年8月(平成2年)韓国語版『経営分析すらすらシート』、韓国能率協会


・1992年1月(平成4年)『バランスシートの見方が面白いほど分かる本』、中経出版


・1992年6月(平成4年)『損益計算書の見方が面白いほど分かる本』、中経出版


・1992年(平成4年)韓国語版『バランスシート&損益計算書の見方』、翻訳 by トーハン & Shin Won Agency Co, Seul


・1993年8月(平成5年)『業種別・商業診断ケーススタディ』、同友館、共著


・1994年4月(平成6年)『新版・経営分析すらすらシート』、中経出版


・1996年2月(平成8年)『資金繰りの悩みを解消する手引き』、中経出版


・1998年3月(平成10年)『倒産危険度判定シート』、中経出版、共著


・1999年3月(平成11年)『経営採算性の判定と向上マニュアル』、アーバン・プロデュース出版部


・2000年4月(平成12年)『オーナー社長の財産簿づくりと節税対策』、中経出版、共著


・2000年4月(平成2年)『新会計制度対応版・経営分析すらすらシート』、中経出版


・2002年1月(平成14年)『キャッシュフローの善し悪しをつかむ本』、中経出版


・2002年6月(平成14年)『「財務」と資金繰りが簡単にわかる本』三笠書房、知的生きかた文庫


・2002年6月(平成14年)『決算書の読み方』 、祥伝社


・2002年10月(平成14年)『資金繰りの基本と改善』、祥伝社


・2003年3月(平成15年)『儲かるための絶対計画』、祥伝社


・2003年12月(平成15年)『改訂版・バランスシートの見方が面白いほど分かる本』、中経出版


・2004年1月(平成16年)『改訂版・損益計算書の見方が面白いほど分かる本』、中経出版


・2006年10月(平成18年)『会社法対応版・バランスシートの見方が面白いほどわかる本』、㈱中経出版


・2006年11月(平成18年)『会社法対応版・損益計算書の見方が面白いほどわかる本』、㈱中経出版


・2008年5月(平成20年)『一瞬でつかむ・経営分析すらすらシート』㈱中経出版

≪論文等①(掲載誌、出版社)≫


・1990年10月『大型店出店と商店街活性化』、雑誌<企業診断10月号>同友館


・1990年11月『街づくり発想からの商店街活性化』、<企業診断11月号>同友館


・1990年12月『大型店との共存と商店街診断』、<企業診断12月号>同友館


・1991年1月『多店舗展開する飲食店』、<企業診断1月号>同友館


・1991年4月『先進商店街取材レポート』、<川崎商工>川崎商工会議所、93年3月まで連載


・1994年2月『3月期食品産業上場55社決算のすべて』、雑誌<食品商業2月号>商業界


・1994年7月『決算資料完璧理解の手引き』、<食品商業7月号>商業界


・1994年10月『いま起死回生の地区・近隣型商店街』、雑誌<商業界10月号>商業月評


・1995年3月『全小売30業種の成長・没落大予測』、<商業界3月号>共同執筆


・1995年3月 『「書き込みシート」による利益体質への脱皮策』、 同 上


・1995年5月『資金繰りの必須知識』、<FC&ニュービジネス教本>商業界5月号別冊


・1995年7月『利益を食いつぶす「無駄な経費」をすべて洗い出せ』、<商業界7月号>商業界


・1995年10月『やさしい経営分析すらすら講座』、<NTTタウンページ>96年10月号まで計5回連載


・1995年12月『経営数字の掴み方』、<商業界12月号>別冊


・1996年5月『入門・バランスシートの読み方』、<経理ウーマン5月号>研修出版


・1996年11月『3つのコストにメスを入れ、繁盛の源”利益”を搾り出せ』、<商業界11月号>


・1997年2月『経営力アップ・ワンポイント講座』、<NTTタウンページ>98年4月号まで計6回連載


・1997年6月『書き込みシートで把握する最重要計数』、<商業界6月号>商業界


・1997年7月『平均的流通マンのための「最新決算書」やさしい深読み法』、<食品商業7月号>商業界


・1997年10月『トップマネジメントはこの数字をつかめ』、<近代中小企業10月号>中経出版


・1997年11月『年末を乗り切る資金調達法』、<先見経済11月号>清和会


・1998年5月『生き残るための資金繰り対策』、<先見経済5月号>清和会


・1998年7月『食品商業版「逆風決算書」の完全解読法』、 <食品商業7月号>商業界


・1999年3月『経営データが明らかにする課題と[成長・衰退]の分岐点』、<商業界3月号>


・1999年4月『「決算書」読みこなしマニュアル』、<経理ウーマン4月号>研修出版


・1999年12月『危険チェックから始める直近やりくりの極意と根本対策』、<商業界12月号>商業界

≪論文等②(掲載誌、出版社)≫


・2000年1月『最新の経営分析がすぐできる書き込みシート集』、<近代中小企業1月号>中経出版


・2000年6月『3年間で利益を倍増する中期経営計画の立て方』、<JPNソフトNo.47>中経出版


・2000年7月『「世紀末の食品流通業」決算早分かり大辞典』、<食品商業7月号>商業界


・2000年7月『不採算部門・商品の見極めと撤退決断の仕方』、<近代中小企業7月号>中経出版


・2000年10月『会社の経営安全度をチェックする実行シート』、<JPNソフトNo.49>中経出版


・2000年10月『わが社の経営を数字でしっかりチェックする』、<近代中小企業>10月~01年3月まで計6回連載、中経出版


・2000年11月『あなたの計数能力を判定する商人共通一次試験』、<商業界11月号>


・2001年12月『赤字経営の元凶把握と対応戦略』、<先見経済12月号>清和会


・2002年7月『ホームページから決算を読んでみよう』、<食品商業7月号>商業界


・2002年10月『数値でつかむ経営人事シート』、<人事マネジメント10月号>アーバンプロデュース


・2003年7月『あなたが一番注意して読みたい「決算数字の正しい見方」』、<食品商業7月号>商業界


・2004年1月『金融ビッグバン総仕上げへの「準備万端」』、<食品商業1月号>商業界

以上